日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
引張試験条件の加硫ゴムの破断データ分布に与える影響
加硫ゴムの破壊現象に関する統計学的考察 (第8報)
藪田 司郎
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1968 年 41 巻 11 号 p. 1029-1034

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抄録

これまでの一連の報文は, ある特定の定速伸張変形下で, 種々の原料ゴム, 配合剤, 加硫系などで作られた加硫ゴムの破断データが, 第3漸近最小値分布関数で処理されうるというものであった.したがって, 換言すればある特定の試験条件下での考察にしかすぎなかったともいうことができよう.しかし, 引張試験条件も加硫ゴムの原料ゴム, 配合剤, 加硫系などと同じく, 破断データ分布における統計条件に寄与する因子であるとすれば, これまでの場合と同じく分布関数のパラメータ値を変えるだけで十分処理されうるはずであろう.
本報では, 定速伸張破壊における変形速度および試験片形状を変えた場合の分布関数のパラメータ値について検討した.そして, 前報の場合と同じくパラメータ値を系統的に変化させることにより, 十分第3漸近最小値分布で処理されうることを示した.

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© 一般社団法人 日本ゴム協会
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