1973 年 46 巻 11 号 p. 954-958
ワンショット法でポリウレタンを合成する際にスチレン, および酢酸ビニルを添加して得られた変性ポリウレタンの誘電特性を測定した.これらビニルモノマーの添加によって主分散が高温側に移行し, また誘電分散強度が増加した.この事実からビニルモノマーはポリウレタン主鎖中に一次結合によって介入しているものと推察され, その結果, 二次転移温度が上昇するものと思われた.
また, 変性ポリウレタンの導電特性を測定した結果, 未変性のものと大差なく, スチレンや酢酸ビニルの添加では本質的な影響を及ぼす効果はない.