抄録
各種PVC, ポリウレタン, ゴムなどのエラストマーの定速延伸下の応力- ひずみ曲線をMooney-Rivlin等温線の形で整理した結果, そのパターン変化が試料のTgによって, parabolicからconvexまで大きく変化することがわかった.
この等温線の挙動を理論的に説明するために, 熱力学的非平衡力とエントロピー収縮力との並起反応を具現する最単純モデルとして, 理想ゴム要素 (ゴム弾性率=ER) とMaxwell模型 (ばね弾性率=EH, 粘性係数=η, 緩和時間=τH) の並列三要素モデルを提出した.
本モデルの定速延伸 (γ) 下の理論式を用いることによって, Mooney-Rivlinの2個の定数と力学パラメーターとの間に, 2C1=ER, 2C2=EH/3,(2C2=η・γ) なる関係式が成り立つこと, 及び換算緩和時間 (τH・γ) の関数としてとらえた理論等温線のパターン変化が実測等温線のそれに類似していることを示した.
更に, 定速延伸実験の結果を溶融流動実験や応力緩和実験などから得られた結果と比較して, 2C2=η・γなる関係式を実験的に証明した.最後に, 可塑化PVCの力学パラメーターの温度, 濃度, 延伸速度及び可塑剤構造依存性を示した.