抄録
両末端にイソシアネート基を有するポリオキシテトラメチレン系及びポリエチレンアジペート系プレポリマーを, 3,3′-ジクロロ-4,4′-ジアミノジフェニルメタンで硬化させるタイプのポリウレタンについて, 湿潤時のスキッド抵抗性 (Wet SR) の改良を試みた. 該 Wet SRは, 10~15wt.%のビニルモノマーをポリウレタンの硬化反応と同時に重合させることによって, 機械的物性の大きな低下を伴なうことなく向上させうることを見い出した. Wet SRと粘弾性関数の間の関係は, 一般用ゴムにおいて認められている関係が, 一般用ゴムよりはるかに大きい弾性率をもつポリウレタンについてもほぼ成立することが分かった.