日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
NBRとニッケルの直接加硫接着
森 邦夫高橋 進門口 悌一郎
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1990 年 63 巻 2 号 p. 90-95

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抄録
NBRとニッケルめっき板の加硫接着を検討したところ, 接着性はめっき後の放置時間の影響を強く受けることが明らかとなり, 適当な放置時間で接着すると両者の加硫接着が可能であることがわかった. はく離強度は加硫系の影響を強く受け, 硫黄が多量に存在する加硫系以外の加硫系は加硫接着のために有効でなかった. ZnOの添加量はほとんどはく離強度に影響しなかったが, ステアリン酸の添加量が多くなるにしたがい, はく離強度は極端に減少した. 可塑剤はほとんど影響しないが充てん剤は補強効果と硬度増加の観点から影響した. ニッケル板の種類や構造の影響はほとんどなかった.
ニッケルめっきは空気中に放置すると, 表面エネルギーが減少し, 不活性となるが, これは表面に酸化皮膜が生成するためであることが確かめられた. 更に, ニッケル表面の酸化皮膜を除去するとNBRとの接着性は回復し, また放置すると接着しなくなった. このような接着性の変化は硫黄とニッケル酸化物が反応しないためであると説明した.
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© 一般社団法人 日本ゴム協会
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