日本草地学会誌
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東北南部におけるスーダングラス栽培の可能性
佐藤 庚松本 達郎
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1973 年 19 巻 1 号 p. 95-100

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抄録
東北南部の夏季の牧草不足を補うために,スーダングラスを栽培することの意義を検討した。1964〜1967にわたり,播種密度,刈取時期ならびに回数,施肥量などを変えて栽培試験を行なうとともに,その飼料成分を分析した。その結果,肥沃な畑で比較的密植として多肥を与え,1番草を出穂期に,その後の再生草を草高1m前後の時に2〜3回利用すると,半年で生草m^2当り10g,乾物収収量2〜3kg,TDNで1.2kg,DCPで100gの確保は困難ではないし,草高が1m前後に達するたびに若いステージで刈取あるいは放牧利用しても相当の収量が得られることが知られた。本試験実施にあたり,本学技官大友健二氏には栽培と調査の面で,小原トミ子氏には化学分析のうえで多くの援助をいただいた.記して深謝の意を表する.
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© 1973 著者
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