日本における飼料用トウモロコシ(Zea mays L.)の生産を著しく阻害する主要病害の一つ,トウモロコシ根腐病に対する春播きトウモロコシにおける播種日の影響を関東地方で調査した。早晩性およびPythium属の根腐病耐性が異なる 4 種類の F1 品種について,播種日を4月下旬から5月下旬まで移動する試験を,2015年から3年間実施した。ノンパラメトリック分散分析(ANOVA)を用いて,根腐病の感染頻度に対する年・品種・播種日の影響を評価した。全ての因子が有意な効果を示し(p < 0.001),2つまたは3つの因子の交互作用も全ての組み合わせで有意であった(p < 0.05)。ANOVAおよび単純主効果検定と気象条件の結果から,4月下旬または5月下旬播種は,菌の好適条件を避け感受性品種の根腐病感染頻度を減少させる可能性が示唆された。しかし,本研究で得られた知見の解釈は交互作用の存在によって非常に複雑であり,さらなるデータの蓄積や研究が必要と考えられる。また,気象条件が根腐病の感染頻度に与える影響を明らかにするため,更に詳細な解析を行う必要がある。