ドローンと深層学習を用いたアカクローバの被度推定CNNモデルを作成した。CNNモデルの作成には,3つのCNNアーキテクチャ(InceptionV3,ResNet50,VGG16),5つのオプティマイザ(MomentumSGD,Adagrad,RMSprop,Adadelta,Adam),5つの学習率条件(0.01,0.001,0.0001,0.00001,0.000001)の合計75条件を用いて,CNNモデルを作成した。その結果,CNNアーキテクチャ間で大差は無かったが,GPU搭載PC環境下ではVGG16が適し,汎用PC環境下ではInceptionV3とResNet50が適していた。また,今回作成した複数のCNNモデルを併用することで,被度推定精度向上(絶対誤差5%未満)が示された。
本研究では,東北地方の草地に生息する小型哺乳類による草地表面のランウェイ形成が翌春の草地の土壌成分や植生に及ぼす影響について検討した。草地内に1 m×1 mの調査地点を160か所設置し,各地点のランウェイ痕跡の面積割合,土壌表層の成分含量(水分,硝酸態窒素,アンモニア態窒素)を測定した。また,各地点の中央部(0.5 m×0.5 m)に出現する植物種と被度を測定し,Simpson指数により植物種多様性を評価した。さらに,オーチャードグラスの草高と被度を記録した。それらの結果から,草地への撹乱の影響を推定する仮説を立てパス解析を行った。その結果,小型哺乳類のランウェイ形成は無機態窒素,特に硝酸態窒素濃度の上昇を介して植物種多様性やオーチャードグラスの草高の増大に寄与していることが示された。