日本草地学会誌
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飼料用トウモロコシ畑における実生ワルナスビ(Solanum carolinense L.)の生育特性と定着
浦川 修司小出 勇
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2004 年 50 巻 1 号 p. 64-70

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抄録

実生ワルナスビの生長特性と定着について,除草剤処理と遮光処理の影響を調査した。アトラジン+メトラクロール剤処理によって,実生ワルナスビの地上茎の初期生育や根系の生長が抑制されることが認められた。しかし,トウモロコシ栽培期間内(95日間)においても,主根が最も肥大した部位の直径(最大根径)は約3mmの太さになった。遮光処理によっても実生ワルナスビの生長は抑制され,特に75%以上の遮光処理では極端に生育は劣った。しかし, 95%の遮光条件下でも最大根径は1.8mmの太さになった。ワルナスビの根片(切断長:10cm)は,最大根径が約1.5mmにまで生育すれば,萌芽能力を持つことが認められた。以上のことから,実生ワルナスビは飼料用トウモロコシ畑において,定着する可能性が極めて高いことが証明された。

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© 2004 著者
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