抄録
小麦稈の消化性を改善するため,担子菌の一種ヒラタケ(Pleurotus ostreatus)を培養し,消化性に及ぼす効果を検討した。培地は小麦悍およびそれに米ぬかを添加したもので、水分含量を65%に調節し,滅菌した後,ヒラタケTM130026株を培養した。培養期間は15, 30, 60, 75および90日とし,各培地の繊維成分含有率とセルラーゼによる乾物分解率(Ce-DMD)の変化を調べた。その結果,培地の乾物,酸性デタージェントリグニン含有率およびヘミセルロース含有率は培養期間の経過とともに顕著に低下した。 23%であった小麦稈のCe-DMDは培養60日で30ポイント改善され,セルラーゼ可分解乾物重は70%増加した。米ぬかを添加しても,Ce-DMDの改善効果は認められなかった。