日本草地学会誌
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焼酎粕濃縮液の混合割合および貯蔵季節,貯蔵期間が発酵TMRの発酵品質に及ぼす影響
服部 育男神谷 充鈴木 知之西村 和志佐藤 健次加藤 直樹
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2012 年 58 巻 3 号 p. 173-182

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抄録

焼酎粕濃縮液(濃縮液)を混合した発酵TMR調製技術を開発するために貯蔵季節,貯蔵期間および混合割合が発酵TMRの発酵品質と好気的変敗の生起に及ぼす影響を検討した。貯蔵季節の影響は濃縮液の種類にかかわらず,夏季は発酵が旺盛で,冬季は発酵が抑制された。貯蔵期間の影響は夏季においては,発酵が速やかに進み,3週間のうちに発酵はほぼ終了するが,冬季では3週間では発酵が不十分であることが明らかとなった。混合割合の影響は,米,麦濃縮液を発酵TMRの原料として用いた場合,混合割合にかかわらず,よく発酵した発酵TMRが得られることが明らかとなった。また,発酵品質向上程度や好気的変敗の生起を考慮すると乾物あたり10-20%の混合が適していると考えられた。一方,イモ濃縮液では,混合割合にかかわらず,Flieg's scoreで示される発酵品質は優れているものの,発酵全体が抑制され,とくに冬季ではpHが高く,乳酸含量が低い発酵TMRとなることが明らかとなった。

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© 2012 著者
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