地理学評論
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阿武隈山地東北縁部の段丘地形—段丘堆積物の分析を中心として—
大倉 陽子
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1958 年 31 巻 4 号 p. 206-219

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抄録
(1) 本地域には第1~第5の5段の段丘面が存在し,間歇的隆起を示すがとくに第3段丘の分布が広く,比較的長期間の安定期のあつたことを示し,他地域にも広く連続する。
(2) 第1, 第2段丘の形成過程はまだ明らかでない。
(3) 第3段丘はその地形と堆積物の両者からみて,大部分隆起扇状地的(ただし堆積作用が主体ではない)山麓河成平坦面である.東方ではその堆積物は海成層にかわるが,それは堆積物の組成-粒径の頻度分布,礫種・円磨度-から区別することができる.いわゆる海岸段丘は,丘陵地の東縁の小地域に分布するにすぎない.
(4) 第3段丘の旧汀縁高度はほぼ50mで,場所による変化は少く,全体としては地域を通じて均一な隆起を示している.しかし細かくみると,河川の転移からごく小規模な傾動を伴つていたらしい。
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