地理学評論
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奄美大島本島北部におけるビーチロックの予察的研究
米谷 静二
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1963 年 36 巻 9 号 p. 519-527

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抄録

筆者は第1報においてビーチロックという術語を紹介したが,本文においてはその実地観察の記録を記し,それらを通じて考察されるビーチロックの類別,侵蝕系統,成因等について論じた.この地方で観察された限りでは,汀線付近の地下水面におこる化学変化によつて炭酸石灰が沈着し,これがその周囲にある物質を膠結して石灰質砂岩を形成するというRussel説**)が最も妥当のように思われる.なお,今回の踏査浜数は81で,そのうち35にビーチロックを認めたが,この比率は従来の論文に現われたものよりやや高いようである.

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