地理学評論
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雄物川及び馬場目川氾濫原の新田開発
三浦 鉄郎
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1964 年 37 巻 1 号 p. 35-44

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抄録
河流の変動が激しく,低湿な沖積地で,中世期まであまり開発の手が加えられなかつた雄物川及び馬場目川の両下流氾濫原は,近世期に入つて,はじめて藩営開発地として本格的に取上げられた.即ち秋田平野では, 1623 (元和9) 年~1695 (元禄8) 年に二井田堰, 1801 (享和元)年~1811 (文化8) 年に武左衛門堰,湖東平野では, 1604 (慶長9) 年に戸村堰, 1615~1623年(元禄年中)に真崎堰などがそれぞれ藩営の大工事として開墾され,各数百町歩の開田に成功している.かかる用水路開墾を通して,氾濫源開発の地理的意義を考えてみたい.
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© 公益社団法人 日本地理学会
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