地理学評論
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蔵王火山東麓地域の地形発達史
古谷 尊彦
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1965 年 38 巻 2 号 p. 57-73

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抄録
蔵王火山東麓地域で古い火山の形成,火山泥流地形および河成段丘の形成を編年的・生成論的に考察し,さらに,地盤運動との関係を明らかにしょうと試みた. 1) 青麻火山は中新統沼田層を不整合におおってほぼ円田層堆積期に水中でその噴火活動を始めた.活動は第四紀初期まで続き,この活動の末期には山体は陸上に現われそして活動は停止した.ついで,南蔵王火山の活動が始まった. 2) 南蔵王火山のからさわ泥流・川原子泥流・七日原泥流のうち,特に川原子泥流は“流れ山”を形成し,七日原泥流は扇状地状の地形を形成した. 3) 火山性以外の地形面は丘陵,原段丘,長袋段丘,新期段丘,扇状地および氾濫原に分けられた。このうち,新期段丘は七日原泥流の流下した時期に形成された. 4) 火山灰層中には温暖期と寒冷期を指示すると推定されるものがある. 5) 調査地域内の東部では小村崎-白石に構造線が想定された.これと村田衝上断層とは調査地域の地盤運動に影響をあたえ,また,この地盤運動の発生と南蔵王火山の活動の開始は密接な関係があると予想される。
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