地理学評論
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明治初期におげる相模大山御師の経済生活
鈴木 道郎
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1966 年 39 巻 10 号 p. 656-664

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抄録
明治時代に入り,江戸時代に続いた将軍家の保護を失い,神仏分離,排仏毀釈など宗教上の変革に会った相模大山の御師は,檀家を失って,生活の経済的基盤をも失った.
大山の有力な御師村山家の古い記録を調査してみると,明治時代前半には,御師本来の宗教活動の記録が殆ど無く,各種の非宗教的営利事業に従した資料ぼかりである.しかし後半に入ると,ほとんどが宗教活動の記録となる.資料を中心とし,これに聴取りをあわせて分ることは,当時は宗教活動では暮しが成立たなかったため,酒・荒物・履物・茶・水油などの小売・質屋・無尽・売薬行商・種豚飼育・養蚕・煙草小売など多岐にわたる非宗教的経済活動が行なわれていたことである.また町役場,学校に勤め俸給生活者に変る者も居た.宗教活動を続ける御師は,檀家を尋ねるにも土産に事欠き,現在なら100円位の物を土産とするのに,わずかな付木を持参して細々と生活を続けなければならなかった.
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