地理学評論
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日本の都市化の現状と将来-地理学方法論との関連において
正井 泰夫
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1967 年 40 巻 6 号 p. 281-293

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抄録
本研究は,自然環境や農地などとの関連を通じて地誌学的な考察を加えるとともに,外国の場合とも比較して世界的視野に基づく一般法則を見出し,かつ,具体的な地理学的表現技術である地図化・景観写真表示を利用して,日本の都市化の現状と将来について概括的に考察したものである.都市人口の増加,農地保存の必要性,および,所得水準の向上を前提として考察した結果,現在の日本の都市化は中進国型を示し,近い将来,先進国の所得水準に達したとしても,自然環境・農地などとの関連から,欧米以上に高度な都市的土地利用の必要性が高まり,また, 1人あたりの都市的土地利用面積は相対的に狭いことが予想される.
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© 公益社団法人 日本地理学会
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