地理学評論
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日高山地における交通路の発達
伊藤 久雄
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1967 年 40 巻 7 号 p. 369-372

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抄録

日高山地はかつて密林におおわれた未開の頃,狩猟土人は鹿の通路と河谷と峠の自然通路を利用したが,これを辿って先づ砂金採取の和人が入り,次いでクルミ材を求める人々が入った.開拓者入植後は地域開拓の必要上自然通路を基にして漸次技術を加え南北縦貫の道路が整備された.これが近年は国道に昇格し日高町から金山・富川の各地にバスを通じ鉄道と接続している
山地横断道路としての日高・清水線は既に完成し,日高・夕張線は1966年着工した.
鉄道は南から北に向つて日高町まで縦貫線が延び,将来は金山で根室本線に接続が予定され,東西横断路線の建設も決定している.
このように道路・鉄道共に縦貫横断路線の発達は道央と道東,道北と道南の距離を短縮し結合を深め北海道の開発に寄与する所大である.

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