都市化による土地利用の変化については従来多くの研究がなされてきたが,ほとんどが事例研究である.問題が複雑な現象であるだけに,容易に分析的・理論的な研究ができるものではないが,本研究では,人口増加に伴いどのような都市的土地利用が出現するかを,産業連関分析を用いて千葉県浦安町の場合について若干分析的に考察することを試みた.その結果, (1) 商業的・サービス業的土地利用は人口増加に伴い出現・拡大しやすいが,製造業的土地利用は人口増加と関連が薄いということ, (2) 商業的・サービス業的土地利用において,人口増加によって変化する場合二つの土地利用型-人口増加に伴い部門全体として集約化する土地利用型と,人口増加に応じて土地利用面積を拡大する土地利用型-が考えられるということ,がわかった.