地理学評論
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17世紀の城下町仙台における侍の居住パターン
後藤 雄二
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1981 年 54 巻 9 号 p. 513-529

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抄録
近世城下町における侍の居住パターンの性格を,城下の拡大がみられた17世紀の仙台を例として,動態的に分析した.その結果, (1)寛文期における仙台城下の侍の居住パターンは,静態的にみれぽ,城を中心とする半同心円状のパターンを示すが,各地区の拡大の時期および河岸段丘による階層的住み分けもみられる, (2)城下の拡大は,直臣数の増加を原因として,藩により計画的・不連続的に行なわれたので,拡大の直前には,特に小身侍において,かなり屋敷数:が不足していた, (3)城下建設時に,侍の居往パターンと侍屋敷の配置は一致していたと思われるが,その後,侍の直接・間接の移動が行なわれ,侍の居住パターンは変化した, (4)城下絵図の比較により,城下の拡大期と非拡大期とが区別されるが,時期による移動率・移動パターンに差異がみられた, (5)城に近い川内地区は,役職の上昇に伴い,禄高の上昇または不変のままで転入し,無役となり転出する地区であり,城下全体の居住パターンに影響を与える核心地区の役割を有すること,などが明らかとなった.
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