地理学評論
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北海道寿都地方の強風域における風向・風速の特徴
佐川 正人
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2004 年 77 巻 6 号 p. 441-459

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抄録

北海道の寿都地方では,例年5月から7月頃にかけて南ないし南東寄りの「寿都のだし風」,「寿都だし」などと呼称される局地的な強風が吹走する.本研究ではこの期間に合わせ,強風の吹走が予想される地域に風向・風速計を設置して数ヵ月間気象観測を行い観測値を解析した.また併行して寿都測候所の資料を基に数年間の風の吹走傾向についても,天気図型に区分するなどして総観気候学的解析を試みた.その結果,寿都地方の強風吹走時には,白炭~南作開(狭窄部)を境として風の吹走傾向の異なることが判明し,加えて,北作開(開放部中央)の風速が7ms-1前後を境に樽岸(開放部東)における風速の現れ方に違いのあることが認められた.また,北作開の風速の増大に対し,樽岸の風速の増大が大きくなる場合には,オホーツク海高気圧型に限られることが明らかになった.

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