日本地熱学会誌
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短報
蒸気卓越型地熱資源の理解進展過程
花野 峰行
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2011 年 33 巻 2 号 p. 79-85

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抄録
蒸気卓越型地熱資源は,蒸気のみを生産することから利用が容易であり,最も早くから商業利用が行われてきた。開発の進展によるデータや経験の蓄積とともにその理解は進んで行き,その成果として種々の概念モデルが逐次考えられた。その後,数値解析技術の発達に伴い概念モデルの検証が行われ現在の形に至っている。現在の蒸気卓越型地熱資源に関する理解はこのような過程を経た結果である。従って,現在の理解に至るまでに重要な役割を果たしたのは,データや経験の質・量両面での充実と数値解析技術の発達であった。多くの蒸気卓越型地域が存在するが,現在までのところ,開発前の自然状態が明らかにされたのは岩手県の松川地域だけである。
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© 2011 日本地熱学会
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