日本地熱学会誌
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技術報告
地熱開発の新技術としての高温高圧物理検層と坑内計測
Tae Jong LEE
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2019 年 41 巻 2 号 p. 45-51

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抄録

地熱貯留層の温度は地熱系の経済性に直接的に関係している。250℃を超える高温の地熱系は、多くの場合が火山活動に結びついている。火山性の地熱系は、エネルギー資源として莫大なポテンシャルを有している。火山活動を有する国々の中には、超臨界または延性領域の極端に高温資源を開発しようとしている国があり、アイスランドのIDDP とDEEPEGS プロジェクト、イタリアのDESCRAMBLE プロジェクト、日本のJBBPプロジェクト、ニュージーランドのHADESプロジェクトなどがある。そういった超臨界地熱系の探査には、地層の物性、坑井仕上げ状況、貯留層特性に関する貴重な情報を提供してくれる、新規の坑内測定ツールが必要となる。 本研究では、まず高温高圧の坑内測定ツールのレビューを行った。レビューは、既に市場に出回っておりツール開発業者か検層サービス業者から入手可能なものばかりでなく、世界の種々のプロジェクトにおいて開発中のものについても行った上で、最終的に将来のツール開発について議論を行った。将来のツール設計は、それが生産される時点において利用可能となる材料に大きく依存する。現状でも、いくつかのアドバンスド・ツールは260℃まで耐えられ、PT センサーによってはシールド無しで300℃まで耐えられるものがあり、近い将来のIPGT(international partnership on improving geothermal techniques)のターゲットでは、新電子機器材料の 進歩によって600℃の耐熱性への到達をめざしている。

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© 2019 日本地熱学会
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