抄録
ダイヤモンドへのレーザードリル処理は、結晶内にある黒色のインクルージョンの色を除去し、目立に難くする目的で施されるもので30年位前から行われている。現在、ダイヤモンド内部を改変させる目的で行われているレーザー処理は、以前より行われていたタイプと『KMプロセス』と呼ばれる新しいタイプの処理の2通りに分けられる。従来から行われている方法はレーザーでダイヤモンドの表面からインクルージョンに達するホールを形成させ強酸によって黒色部分を除去するというものである。従来法のレーザードリル処理は比較的容易に識別出来るよう思われるが、状態によっては判断が困難な場合も少なくない。今回は、このレーザードリル·ホールについての観察記録をまとめてみた。