抄録
本稿の目的は、生活困窮者自立支援法(以下、支援法)を利用する人々(当事者)のスティグマの実態を明らかにしていくことである。そのため支援法を利用する当事者に対して個別インタビュー調査をおこなった。研究協力者は 6 名であり、修正版グランデッド・セオリーにて分析した。その結果、支援法を利用する人々には、『相談支援に対する不安』や相談機関を『たらいまわしにされる』、『恥ずかしさ』等が緩やかであったもののみられた。そのうえで支援法を利用する人々には、 “生活保護にまつわるスティグマ”の影響がみられた。