肺癌
Online ISSN : 1348-9992
Print ISSN : 0386-9628
ISSN-L : 0386-9628
増大速度, 発見時の大きさからみた肺野型肺癌の早期発見に関する問題点
荒井 他嘉司塩原 順四郎塩沢 正俊岩井 和郎
著者情報
ジャーナル フリー

1976 年 16 巻 1 号 p. 7-13

詳細
抄録
肺野型肺癌切除例44例について陰影増大速度を計測し, 検討した. 肺野型肺癌のほぼ全例を2cm以内で発見するのに必要な検診間隔は6ヵ月であり, それを3cm以内にとれば, 必要な間隔は8ヵ月であると結論された. また, 定期検診発見時の大きさを33例について測定し, 組織型別に検討したところ, 定期検診で発見しうる陰影の最小限界は組織型によって異り, 末分化癌, 類表皮癌および腺房・腺管型腺癌では0.6cmであるが, 乳頭型および肺胞上皮型腺癌では1.0cmないし1.5cmと考えられた.
著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本肺癌学会
前の記事 次の記事
feedback
Top