肺癌
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1.5cm以下の末梢部肺癌11例の臨床像と経気管支擦過細胞診法の意義
翁 秀岳加藤 岳人松原 敏樹中川 健木下 巌土屋 永寿
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1986 年 26 巻 1 号 p. 57-63

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抄録

切除標本にて腫瘤径1.5cm以下の末梢部肺癌11例につき臨床像と術前診断法を検討した.発見は胸部X線写真8例, 自覚症状を契機とするもの3例である.早期癌9例, p-N11例, p-N21例である.全例に葉切+郭清術が行なわれ, 癌死は5年経過後の1例のみである.癌細胞及び組織採取は全例気管支鏡下になされ, 特に亜々区域支を越える末梢7例中6例までが擦過細胞診に依っており, かかる末梢部小型肺癌に対しても, 本法は極めて精度の高い診断法である.

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© 特定非営利活動法人 日本肺癌学会
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