肺癌
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III期非小細胞肺癌に対する化学療法放射線治療同時併用療法に関する検討
井上 竜治高田 佳木大林 加代子加堂 哲治山本 裕之広田 佐栄子副島 俊典鈴木 靖史三村 文利
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1994 年 34 巻 7 号 p. 995-1001

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抄録

切除不能III期非小細胞肺癌に対し化学療法CDDP (80mg/m2, day 1), VDS (3mg/m2, day 1, 3) と放射線治療 (2.5Gy/d, day1~10) の同時併用療法を3コース行いその効果ならびに副作用について検討した. 完全例29例における奏効率70.0%, MST 15.7ヵ月, 1年生存率67.9%, 2年生存率25.0%であった.
化療放射線同時併用は奏効率に於いて優れた効果が得られた. しかし中間生存期間および2年生存率に関しては従来の報告と比較し特に良好な結果は得られなかった. 併用薬剤をさらに検討し生存率の向上を目的とした研究を進めることが望まれる.

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