2014 年 83 巻 2 号 p. 95-100
ハンセン病後遺症障害、特に目と手の障害があると、口腔内を健康な状態に保つことは難しくなる。そのため、創意工夫した独自の方法で、自己コントロールしている。しかしながら、う蝕や歯周病の進行を停止させるレベルには達していない。口腔内を健康な状態に保つには、より多くの支援が必要である。そこで、国立療養所長島愛生園では、定期的口腔管理を15年前から開始した。
今回は、この取り組みについての報告である。
まず、口腔管理を難しくするハンセン病後遺症障害について述べる。次に、国立療養所長島愛生園の定期的口腔管理について説明する。そして、この取り組みを評価するために、受診患者数の推移、治療内容の変動を比較し、さらに、日本人の平均残存歯数と比較した。
定期的口腔管理は入所者に受け入れられ、年間の受診者数に占める割合は増加した。入所者の残存歯数は遜色のないものであった。15年間の我々の取り組みは成功したと確信する。