日本造血細胞移植学会雑誌
Online ISSN : 2186-5612
ISSN-L : 2186-5612
症例報告
高用量シクロフォスファミドによるHLA一致同胞間骨髄幹細胞移植後に致死的心毒性をきたした一例
渡邉 健太郎加藤 元博田中 淳中井 まりえ関 正史林 泰佑塩澤 亮輔樋渡 光輝吉田 健一小川 誠司松坂 恵介深山 正久滝田 順子岡 明
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2014 年 3 巻 4 号 p. 120-123

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抄録
症例は14歳の男児。輸血依存の小児不応性貧血に対し,HLA一致同胞間骨髄移植を行った。前処置は抗胸腺免疫グロブリン1.25mg/kg×4日間,シクロフォスファミド(CY)50mg/kg×4日間,全身放射線照射3Gyとした。移植前の輸血総量は赤血球12単位,血小板110単位であった。輸注後day 3の午後から心不全徴候がみられ,day 4の未明に無脈性電気活動となり,蘇生に反応せず死亡した。病理解剖では薬剤性心筋障害が第一に考えられた。FANC関連遺伝子の異常はみられなかった。移植成績の向上に伴い,高用量CYによる心毒性の重要性が増している。輸血回数が多く心不全のリスクが高いとされる非血縁間移植ではCYを減量した前処置が先行して行われているが,本例のような心不全の予測が困難な例の経験を踏まえ,フルダラビンの併用等による血縁間移植でのCY減量の可能性について,前向き試験により検証されるべきと考える。
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© 2014 一般社団法人 日本造血細胞移植学会
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