水稲品種「合川1号」は、少分けつ・長稈の草型をもち、育種素材として注目される。著者等は、これまでに、この草型が単因子不完全優性遺伝子に支配されること、出葉速度が著しく遅いことが少分けつの要因であることなどを明らかにしてきた。この少分けつ性は、直播栽培等茎数制御が重要と考えられる場面で有用と考えられるが、耐冷性、品質など重要形質に対する多面発現的効果も懸念されるため準同質遺伝子系統対の比較によって、優点、欠点を明らかにし、欠点克服の可能性を追求しようとする。1994年には、育成系統の一般形質を調査した。