日本健康科学学会誌
Online ISSN : 2436-6242
Print ISSN : 0911-7024
「統合失調症者の自己概念測定尺度」の作成-信頼性・妥当性の検討-
森 千鶴菅谷 智一菅原 裕美
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 37 巻 4 号 p. 161-170

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抄録

統合失調症者が自己実現を目指し自己価値を高めることはリカバリーの観点から重要である。本研究では統合失調症者自身が自分のことをどのようにとらえているか測定する「統合失調症者の自己概念測定尺度」を作成することを目的とした。統合失調症者へのインタビューや先行文献を参考に作成した試案について、 統合失調症者270 名の回答に対して探索的因子分析、確証的因子分析を行った。その結果、【ストレングスの自覚】、【将来のイメージ】、【病気であったことの自覚】、【不安定の自覚】、【受け入れがたい病気】の 5 下位尺度22 項目で構成される統合失調症者の自己概念測定尺度の信頼性と妥当性が確認され、臨床での活用可能性が示唆された。

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© 2021 一般社団法人日本健康科学学会
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