弘前医学
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症例研究
胸部圧迫症状を呈した食道神経鞘腫瘍の1例
藤田 和歌子福田 幾夫北川 理映子木村 大輔山田 芳嗣對馬 敬夫
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2009 年 60 巻 1-4 号 p. 96-99

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抄録

 著者らは,まれな食道神経鞘腫の1例を経験したので報告する.症例は 41歳の男性.胸部圧迫症状があり,当科に紹介入院となった.胸部画像検査では中縦隔に食道および気管を圧迫する腫瘤を認めた.神経原性腫瘍が疑われ,右開胸による腫瘍摘出術を行った.腫瘍は食道壁に連続しており,摘出標本は 4.5×4.3×3.4 cm 大であった.術中所見および病理組織所見から,食道より発生した schwannoma と診断した.食道神経鞘腫は稀であり,文献検索では 27例しか報告されていない.

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© 2009 弘前医学編集委員会
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