人と自然
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カンムリオオタカ (Accipter trivirgatus) によるジャワルトン (Trachypithecus auratus mauritius) 幼獣の襲撃事例
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2014 年 25 巻 p. 105-110

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抄録

2013 年10 月31 日に、インドネシア共和国・西ジャワ州パガンダラン自然保護区においてカンムリオオタカ(Accipter trivirgatus ) がジャワルトン (Trachypithecus auratus mauritius ) の幼獣2 匹を相次いで攻撃する様子を観察した。カンムリオオタカによる霊長類の襲撃はこれまで例がなく、またアジア産コロブス類の捕食者に対する行動の詳細を記録した事例も乏しいので報告する。2 羽のカンムリオオタカが採食中のルトンの群れの上空に接近し、声を上げながら幼獣を背後から攻撃した。攻撃は、2 羽により異なる方角から6 度にわたって繰り返されたが、いずれの攻撃も捕獲には至らなかった。オオタカによる攻撃の最中、攻撃された幼獣と同じ群れの成獣個体は採食を続けており、対捕食者行動(警戒音、逃走など)を一切とらなかった。

© 2014 兵庫県立人と自然の博物館
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