抄録
筆者は,2023 年 6 月に丹波篠山市の里山の林縁で特徴的な三裂する葉を有する木本のつる性植物に六角柱状の果 実がついていることに気が付いた.この植物は日本産オオバウマノスズクサ亜属の内,西日本に分布しているオオバウマノ スズクサあるいはアリマウマノスズクサのどちらかと思われた.両者の明確な区別には花形態を確認する必要があることから, 2024 年の芽吹きから開花までを観察し,アリマウマノスズクサであることを確認した.丹波篠山市でのアリマウマノスズクサ の自生の確認は初めてである.また,結実から裂開までも観察し,盛夏では裂開の多くは夜間に始まり早朝までに平開し, その日の午後には閉じること,平開時にはハナムグリ族が訪れることがあることが明らかになった.