生態系農業の実践には, 輪作体系下での不耕起栽培が重要な役割を果たすものと考えられる.本研究では半わい性遺伝子を異にしたコムギ品種を圧縮土壌条件下で生育させ, 半わい性遺伝子が根系生育に及ぼす影響を検討した.塩ビ製のポット(直径85mm, 長さ25cm)に圧縮土壌コア(かさ密度 : 1.27g/cm^3, 土壌硬度 : 30kg/cm^2, N, P, Kを各0.3g/土壌1kg含む)を充填した.1995年12月22日に播種し, 1996年3月1日, 地上部乾重, 根乾重および根長の測定を行った.根長については, 有意な品種間差異が認められなかったが, 根乾重については有意な品種間差異が認められ, D-6899及び農林61号は, 農林10号より大きな値を示した.