抄録
抵抗性品種Brierを片親とした北陸皮42号(罹病性)×Brier(抵抗性)のF_2集団および半数体倍加系統を用いて,幼苗検定と圃場検定における罹病反応を調査した.F_2集団では調査した198個体のうち幼苗検定と圃場検定で反応が異なる個体が15個体あり,幼苗検定では抵抗性だが圃場検定では罹病性のものと,その逆のものも見られた.一方半数体倍加系統では,幼苗検定と圃場検定における罹病性反応の違いは見られなかった.このことから遺伝子が固定していない初期世代では,幼苗検定での抵抗性の選抜のみでは不十分であると考えられた.