2011年にWCS用イネ品種「夢あおば」の栽培試験を行った.試験区は堆肥のみ施用した無肥料区,緩行性肥料区(LP肥料)および追肥区(硫安追肥)とした.調査した項目は,草丈,茎数,葉色(SPAD値),収穫時の地上部総乾物重,葉身および茎+葉鞘の乾物重である.施肥により草丈,茎数および地上部総乾物重が顕著に増加した.WCS用として利用するため飼料成分として灰分,粗蛋白質含有量および可消化養分総量(TDN)を測定した.地上部全体を混みにしたTDNは無施肥区より緩効肥料区と追肥区で有意に高く,栽培コストも考盧したWCS用イネ品種「夢あおば」の栽培では緩効性肥料の利用が好ましいと考えられた.
