ヘルスプロモーション理学療法研究
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短報
膝内反軽減シューズが変形性膝関節症患者の歩行に及ぼす影響
村田 伸甲斐 義浩安彦 鉄平中野 英樹岩瀬 弘明松尾 大川口 道生松本 武士吉浦 勇次角 典洋
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2018 年 7 巻 4 号 p. 195-198

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抄録

本研究は,開発した膝関節内反動揺を軽減させる構造の靴(膝内反軽減シューズ)を紹介するとともに,変形性膝関節症患者の歩行に及ぼす影響を検討した。変形性膝関節症患者21名(すべて女性:平均年齢63.4±8.0歳)を対象に,膝内反軽減シューズと一般靴を履いた際の歩行パラメータを比較した。その結果,膝内反軽減シューズを履いて歩くと,足角が有意(p<0.001)に減少し,ストライド長と歩幅は有意(p<0.001)に広がり,歩行速度が有意(p<0.001)に速まった。一方,歩隔,歩行角,立脚時間,両脚支持時間の4項目には有意差は認められなかった。有意差が認められた足角,ストライド長,歩幅,歩行速度の効果量はΔ=-0.34~0.47の範囲にあり,膝内反軽減シューズが変形性膝関節症患者の歩行に及ぼす一定の効果が示唆された。

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© 2018 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
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