ヘルスプロモーション理学療法研究
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最新号
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原著
  • ~ランダム化比較試験~
    城寳 佳也, 薛 載勲, 井上 大樹, 佐藤 文音, 藤井 啓介, 大藏 倫博
    原稿種別: 原著
    2021 年 10 巻 4 号 p. 163-172
    発行日: 2021/01/28
    公開日: 2021/01/29
    ジャーナル フリー

    【目的】高齢運動ボランティアによる日誌を用いたスタティックストレッチング指導が,地域在住高齢者のストレッチング実践頻度と柔軟性に及ぼす効果について,ランダム化比較試験を用いて明らかにした。【対象と方法】高齢者75名を,日誌を用いたストレッチング指導を行う「教室+日誌群」,ストレッチング指導のみを行う「教室群」,日誌配布のみを行う「日誌群」の3群に無作為に割り付け,高齢運動ボランティアが週1回(60分)の教室を8週間実施した。主な評価指標はストレッチング実践頻度と柔軟性とした。【結果】「教室+日誌群」と「日誌群」では,「教室群」と比較して,ストレッチング実践頻度が有意に増加していた。柔軟性は,有意な交互作用は認めず,全ての群で下肢伸展挙上可動域が増加し,足関節可動域が減少していた。【結論】日誌の利用は高齢運動ボランティアの指導の有無にかかわらず,ストレッチング実践頻度の増加に有用である可能性が示された。

  • 栗木 明裕, 岡村 尚昌, 田場 昭一郎, 和田 匡史, 津田 彰
    原稿種別: 原著
    2021 年 10 巻 4 号 p. 173-181
    発行日: 2021/01/28
    公開日: 2021/01/29
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,大学生競泳選手のポジティブ感情と心理的競技能力,日常・競技 ストレッサーの自覚との関係性を明らかにすること,そして,選手の心理的特性を分類し,各指標に基づいた特徴を明らかにすることである。全日本学生選手権出場レベルの男子大 学生競泳選手50名を対象に,日本版主観的幸福感尺度(SHS),心理的競技能力診断検査 (DIPCA.3),大学生アスリートの日常・競技ストレッサー尺度を分析した。その結果,SHS とDIPCA.3との間に有意な正の相関が認められ,SHS とストレッサー尺度との間 に有意な負の相関が認められた。さらに,心理的特性を捉えるために,DIPCA.3の標準化得点を用いてクラスター分析を行った。3つのクラスター(CL1:心理的コンディション良好群;CL2:協調性低群;CL3:競技意欲低群)に分類し,その特徴を分析した結果,CL1はSHS 得点,DIPCA.3得点ともに最も高く,ストレッサー尺度得点は低かった。CL2はSHS 得点は最も低く,DIPCA.3得点は2番目に高く,ストレッサー尺度得点は最も高かった。CL3はSHS 得点は2番目に高く,DIPCA.3得点は最も低く,ストレッサー尺度得点は低かった。以上の結果から,ポジティブ感情が高い選手は心理的競技能力も高く,ストレッサー自覚は低いことが認められた。さらに,ポジティブ感情と心理的競技能力との関係には心理特性から類推されるパーソナリティなどの要因が関連していることが推察された。

  • 合田 明生, 安彦 鉄平, 村田 伸, 久保 温子, 田中 真一, 満丸 望, 野中 紘士, 岩瀬 弘明, 甲斐 義浩, 宮地 諒, 大野 ...
    原稿種別: 原著
    2021 年 10 巻 4 号 p. 183-188
    発行日: 2021/01/28
    公開日: 2021/01/29
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は児童のロコモティブシンドローム(以下,ロコモ)発生と運動イメージ想起能力との関連を明らかにすることである。対象は小学生の児童212名とした。ロコモ判定には運動器機能不全チェック項目,運動イメージ想起能力の測定にはメンタルローテーション課題を用いた。ロコモ判定の結果から,対象者を陽性群38名と陰性群174名の2群に分けた。2群比較の結果,ロコモ陽性群では,有意に男児が多く,年齢,身長,体重,ローレル指数が高く,メンタルローテーション課題の成績が不良であった。性別,年齢,体格を調整したロジスティック回帰分析の結果,メンタルローテーション課題の成績は,ロコモ判定結果に対する有意な説明変数であった。以上から運動イメージ想起能力は,児童におけるロコモ発生に影響する因子であることが明らかとなった。

短報
  • 亀ヶ谷 忠彦, 藤田 貴昭, 相馬 正之
    原稿種別: 短報
    2021 年 10 巻 4 号 p. 189-193
    発行日: 2021/01/28
    公開日: 2021/01/29
    ジャーナル フリー

    [目的]車椅子の方向転換や加速・減速といった駆動のスキルの評価に用いる測定・評価法の絶対信頼性および相対信頼性を,健常成人を対象として検証すること。[方法]検者は作業療法士2名,被検者は健常成人36名(男性15名,女性21名,平均年齢21.3±0.6歳)とした。車椅子に着座した被検者は8の字型の測定コースを上肢駆動,最大の努力で走行し,測定コースの走行に要した時間が測定された。測定値の絶対信頼性はBland-Altman 分析,相対信頼性は級内相関係数(2.1)を用いて検討した。[結果]測定値の系統誤差として比例誤差を認めたが加算誤差は認めなかった。測定値の級内相関係数(2.1)は0.999,95%信頼区間は0.999-1.000であった。[結語]本研究で開発された車椅子駆動速度の測定・評価法は測定値が内包する誤差の特性が確認され,また高い検者間信頼性を示した。

  • 相馬 正之, 村田 伸, 中江 秀幸, 中野 英樹, 石田 治久, 丸山 ゆうみ, 長柄 均, 長柄 祐子
    原稿種別: 短報
    2021 年 10 巻 4 号 p. 195-198
    発行日: 2021/01/28
    公開日: 2021/01/29
    ジャーナル フリー

    〔目的〕本研究は,パーキンソン病者の歩行機能と足趾把持力との関係を明らかにするために,足趾把持力と快適および最速下の時間的・空間的歩行パラメータとの関係を検討した。〔対象・方法〕在宅パーキンソン病者40名とした。測定項目は,足趾把持力と快適および最速下における速度,歩幅,歩行率,歩隔,足角,立脚時間,遊脚時間,両脚支持時間とした。足趾把持力とこれらの項目との関連について,ピアソンの積率相関係数を用いて検討した。〔結果〕足趾把持力は,快適および最速歩行下の歩幅と速度との間に有意な正の相関を認めたが,立脚時間,遊脚時間,両脚支持時間とは有意な相関を認めなかった。〔結語〕これらのことから,足趾把持力が強い者ほど,時間周期的パラメータを保ちながら歩行リズムを変化させず,歩幅を広げることによって速く歩行できることが示唆された。

  • 相馬 正之, 村田 伸, 甲斐 義浩, 中江 秀幸, 佐藤 洋介, 村田 潤
    原稿種別: 短報
    2021 年 10 巻 4 号 p. 199-202
    発行日: 2021/01/28
    公開日: 2021/01/29
    ジャーナル フリー

    [目的]本研究では,足趾把持力の測定場面において適切な足趾把持バーの握り位置を明らかにするため,最大筋力の発揮できる位置および再現性の観点から検討した。[対象・方法]健常成人男性24名を対象とした。足趾把持力の測定は,足趾把持バーを第1趾節間関節(interphalangeal joint 以下,IP)直上,第1趾節関節より前方(IP 前方)および後方(IP 後方)の3条件とした。[結果]分析の結果,IP 直上の足趾把持力は,IP 前方およびIP 後方より有意に高値を示した。また,級内相関係数(1,1)は,3条件とも良好であった。[結語]本研究結果から,最大筋力発揮および再現性の観点から足趾把持バーの位置は,IP 直上が適切であることが示された。

活動報告
  • 梅木奈穂 , 村田 潤, 大山 美智江, 坂田 栄二
    原稿種別: 活動報告
    2021 年 10 巻 4 号 p. 203-207
    発行日: 2021/01/28
    公開日: 2021/01/29
    ジャーナル フリー

    本研究は,過度の前傾姿勢を警告音(アラーム)で知らせる上体角度センサーシステムの利用によって介護職員の業務中にみられる過度前傾姿勢の回数を抑制することができるか否かについて検証することを目的とした。研究対象は施設で働く介護職員16名であった。実験は2つの期間(各3日間)が設けられた。一つは前傾姿勢をアラームで知らせないコントロール期間(A期)であり,もう一つは前傾姿勢をアラームで警告する介入期間(B期)であった。測定項目は41°以上の前傾姿勢を5秒以上継続した回数であり,それぞれの期間で得られたデータを比較した。その結果,41°以上の前傾姿勢がみられた回数はA期に比べB期において有意に減少していた(p<0.01)。上体角度センサーから受ける過度の前傾姿勢に関連するフィードバック情報は,医療の現場で働く介護職員の良姿勢保持に貢献できる可能性を示す。

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