園芸学研究
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育種・遺伝資源
ナシ葉形測定のための最適なサンプリング法
梶浦 一郎町田 裕佐々木 修大垣 智昭
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2002 年 1 巻 1 号 p. 1-4

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抄録

1.ナシ属の葉形を8種の形質で表示する方法を用いて,着葉枝の種類と枝中の着葉部位間差,葉形が安定する時期や同一品種内の樹間差および樹齢間差について,各形質の変動を調べ,品種間の有意差を求めるのに必要な調査枚数を求めた.
2.種・品種の葉形の比較,同定を行うときには,葉形が似ている場合は幼木を避け,同一年次,同一樹齢の樹を選定し,発育枝の下から12枚以上上位で,先端の展開中の葉から数えて10枚以上,下位に当たる中位葉から採葉するのが最適であった.
3.葉形が似た種・品種間では,測定する葉形質を選び,類縁性を葉形で総合的に検討する場合には,最低20枚以上採葉するのが適当であった.

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© 2002 園芸学会
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