園芸学研究
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育種・遺伝資源
無核性完全甘ガキ品種‘福岡K1号’の育成ならびにジベレリン散布と摘蕾による結実安定効果
千々和 浩幸朝隈 英昭石坂 晃
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2013 年 12 巻 3 号 p. 263-267

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抄録
六倍体完全甘ガキ品種の‘富有’と‘太秋’との交雑で生じた不完全種子から,九倍体無核性完全甘ガキ品種‘福岡K1号’(商標名:秋王)を育成した.‘福岡K1号’の成熟期は‘太秋’とほぼ同時期で,10月中旬~11月上旬であった.果重は平均365 gで‘富有’より大きく,‘太秋’と同程度であった.果実糖度は平均19.6°で果肉硬度は柔らかく,肉質は粗で食味は良好であった.単為結果性および偽単為結果性ともに強くなく,若樹齢樹では結実がやや不安定であった.200 ppmのジベレリンを満開10日後に散布あるいは摘蕾することにより結実性が高まり,これらを組み合わせることで結実率がさらに高まった.
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© 2013 園芸学会
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