2013 年 12 巻 4 号 p. 397-401
緑化ウド収穫後の根株は,これまで廃棄されていたが,‘利根白’,‘在来紫’および‘愛知紫’の3品種ともに,根株の副芽から萌芽することでタラの芽に似た形状の「ウドの芽」が1株当たりそれぞれ60 g以上収穫できることを明らかにした.半促成作型(十分な低温により休眠覚醒させた根株を用いる)で緑化ウドを収穫した‘利根白’および‘改良伊勢’の根株からは,それぞれ,緑化ウドの約3倍の本数のウドの芽が収穫可能であった.一方,促成作型で緑化ウドを収穫した根株からは,休眠の比較的浅い‘改良伊勢’においてもほとんど萌芽が認められなかったことから,ジベレリンを処理して休眠打破した根株は,ウドの芽の生産に適さないと判断される.