園芸学研究
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新技術
パッケージセンターの効率化に向けたイチゴ果実階級判別装置の開発と性能評価
池ヶ谷 篤望月 麻衣天池 寛武河田 智明井狩 徹大場 聖司竹内 隆伊藤 聖子新井 映子
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2019 年 18 巻 1 号 p. 73-79

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抄録

イチゴは労働集約型の農産物であるが,その中でもパック詰め作業にかかる労働時間は大きく,生産者の大きな負担となっている.近年,イチゴの主要産地では,イチゴのパック詰め作業を代行するパッケージセンターが稼働しているが,生産者の需要に応えきれていない状況である.我々は,箱詰めしたイチゴの重量を測定すると同時に画像撮影および画像処理を行うことで,受け入れ時に生産者ごとのイチゴの出荷量と階級分布を推定し,出荷額を精算するための「イチゴ果実階級判別装置」を試作した.本試作機は,人手によるイチゴの階級判別と同等以上の精度を有しており,導入によって1生産者当たり14分程度の作業時間を短縮できることが判明した.これにより現在の人員,稼働時間のまま,イチゴの受け入れ量を拡大することが期待される.ただし,イチゴを画像処理する際は,背景色の影響を受けやすいため,収穫箱の背景となる緩衝材の色に配慮する必要が示唆された.

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