園芸学研究
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栽培管理・作型
摘葉がナバナ側枝の収量と化学形態別カルシウム含量に及ぼす影響
林田 達也尾形 武文浜地 勇次
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キーワード: 水溶性カルシウム
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2006 年 5 巻 1 号 p. 27-31

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抄録

Ca含量の高いナバナを生産する目的で,摘葉がナバナの側枝の収量,総Ca含量および化学形態別Ca含量に及ぼす影響を検討した.
11月上旬の摘心時の摘葉により,側枝の伸長が抑えられ,生育期間中の3枚摘葉区および6枚摘葉区における総収量は,無摘葉区と比較して,それぞれ91%,84%と低下した.その一方で,11~12月における総Ca含量と水溶性Ca含量は,摘葉枚数が多くなるほど高くなった.1~2月における総Ca含量と水溶性Ca含量は,処理区間に有意差がなかった.
以上のことから,ナバナの収量は摘葉により低下するものの,総Ca含量や水溶性Ca含量が高まり,6枚摘葉区では収穫期間を通して,高い水準でCa含量を維持できることが示唆された.

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© 2006 園芸学会
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