園芸学研究
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発見された神奈川県立農事試験場“躑躅類調査”にみる大正時代のツツジ園芸品種と育種傾向の推察
倉重 祐二小林 伸雄
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2008 年 7 巻 2 号 p. 323-328

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抄録

神奈川農事試験場“躑躅類調査 大正六年,七年”が2006年に神奈川県立フラワーセンター大船植物園で発見された.ノートには338品種の常緑性ツツジ園芸品種,ならびに7種の野生種の詳細な形質のみならず,これらの交配記録も記述されていた.調査からは,現存すると推定される園芸品種は170品種であること,クルメツツジを中心とした花色や花型の多様化が大正の育種傾向であったことが明らかとなった.これらの結果は,ほとんど情報のない絶滅したツツジ園芸品種に関する形態情報を含み,またヨーロッパに先立って,ツツジ育種における交配実生の花色,花型の分離に関する調査結果が記述されている点で重要である.

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© 2008 園芸学会
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