2010 年 9 巻 2 号 p. 165-170
キンギョソウの無摘心栽培における栽培技術について検討した.試験1では,7,9および2月播種の作型において50株・m−2と100株・m−2の栽植密度を比較した.7月播種と9月播種の作型において,開花時の草丈は100 cm以上となり産地における最上位階級を確保できることが明らかとなった.密植区の切り花では疎植区より腋芽の発生が減少するとともに切り花重も減少した.2月播種では栽植密度の影響は小さかった.試験2では,9月播種の無仮植育苗において,育苗容器(深型および浅型)と育苗期間(21,32および43日)とを組み合わせた6処理について検討した.深型育苗箱では‘メリーランドピンク’の到花日数および切り花長が短くなる傾向を示した.‘ライトピンクバタフライII’では,育苗容器による影響は小さかった.いずれの品種においても育苗期間43日まででは育苗期間の違いによる悪影響はみられなかった.