日本保健福祉学会誌
Online ISSN : 2424-0036
Print ISSN : 1340-8194
人口規模からみた市町村別保健福祉サービスの現況と評価方法の問題点
延原 弘章高戸 仁郎北池 正奥井 幸子香川 幸次郎
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1995 年 2 巻 1 号 p. 35-44

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抄録
市町村特性に応じた老人保健福祉サービスのモデル化や評価方法の検討を行うための基礎資料を得ることを目的として、岡山県内における各市町村の老人保健福祉サービスの現状を65歳以上人口100人当たりの数値として、人口との関連から分析した。その結果小規模の市町村では、施設整備を必要としない在宅の保健福祉サービスはよく行われていた反面、施設整備に絡む在宅サービスや入所サービスについては、サービス供給体制の確保の困難さがうかがえた。さらに、多くの保健福祉サービスにおいて、小規模市町村では65歳以上人口100人当たりのサービス量の格差が大きいことが示された。また重回帰分析の結果、市町村保健婦数が訪問指導およびホームヘルプに大きく関与していた。今後、市町村が老人保健福祉サービスを整備していくにあたって、その評価方法の確立が重要な鍵となってくるであろう。
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© 1995 日本保健福祉学会
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