抄録
本研究は、高齢者を対象に開発された健康生活習慣指標の因子不変性の検証を目的とした。調査地域は北海道O町全域とし、層化多段無作為抽出法により高齢者(65歳以上84歳未満)960名を選定した。調査内容は、人口学的属性(性、年齢、家族形態、教育歴)、健康度、健康生活習慣とした。高齢者の健康生活習慣指標の因子不変性は、社会的健康習慣、心理的健康習慣、身体運動的健康習慣を一次因子とする二次因子モデルを設定し、それを性別、年齢階層別標本において同時因子分析で検討した。その結果、前記二次因子構造モデルが性別、年齢階層別標本のデータに適合することを明らかにした。これは、高齢者の健康生活習慣指標に関する構成概念妥当性を支持するものである。