日本保健福祉学会誌
Online ISSN : 2424-0036
Print ISSN : 1340-8194
韓国における育児環境評価スケール開発に関する研究 : 信頼性及び妥当性の検討を中心に
呉 栽喜安梅 勅江牛島 廣治高山 忠雄
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1998 年 5 巻 1 号 p. 17-24

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抄録
本研究は育児環境を評価する育児環境評価スケールを開発し、信頼性及び妥当性を検討することを目的とする。対象は韓国ソウル市及び都心周辺地域(仁川市内)にて保健所の予防接種を受けに訪れた18か月児及びその育児者267組であり、面接法にて調査を実施した。項目通過率の検討、各項目総得点との関連性検討、主因子法による因子分析等を用いて作成した育児環境評価スケールに対し、最尤法による因子分析により内容的妥当性を、また、養育環境評価HOME、TEACHINGスケール、発達評価との相関により基準関連妥当性を、さらに、Cronbachのα信頼性係数を用いて信頼性を検討した。その結果、因子構造により内容的妥当性が確認され、育児環境評価スケールと養育環境評価HOMEとの相関が0.77、TEACHINGスケールとの相関が0.73、発達評価との相関が0.36と有意に関連したことにより基準関連妥当性が示された。さらにCronbachのα信頼性係数が0.82と高い値が得られ、信頼性が確認された。
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© 1998 日本保健福祉学会
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