抄録
日本の製造業は、新興国の台頭などにより厳しい経営環境にある。製造業にとって研究開発は重要な課題である。筆者らは、規模は小さいながらも機能集約型組織を有する商用自動車メーカーND社において幾多の先進的な研究開発に参画し、国内初・世界初の商品を上市してきた。
本研究では、商用自動車メーカーND社において、製品の企画・構想から研究開発、製品開発までを一貫して実施できる機能集約型組織による実践を概説して、P2Mの視点から考察することで企業における研究開発組織の一考を講じるものである。こういった研究報告事例は筆者らが知りうる限りなく、加えてP2M分野における自動車開発プログラム研究に関して新境地を開拓するものであり、意義があると考えている。